Canon G7X Mark III レビュー(1) 今こそあえて高級コンデジを使おう

◆ なんでコンデジ?
昨年夏に登場したCanonの高級コンデジ G7X Mark III。今やスマホでいつでも簡単にきれいな写真も動画も撮れてしまいます。しかし、いざ撮ろうとしているときに電話がかかってきたり、LINE通知がポンポン来たり、煩わしいことも。
今回はスマホとの連携が簡単でより、本格的撮影にも対応でき、かつ手軽に持ち歩けるコンパクトデジカメを探し、ソニーの似たデザインのあのカメラと比較して悩みに悩み、結局 PowerShot G7X Mark III を購入し、約2ヶ月ほど使ってみたレビューです。
■ 主な仕様:
- センサー:1.0型 高感度CMOS(積層型)
- 画素数:約2010万画素
- ISO感度:ISO 125~12800(拡張25600)
- レンズ焦点距離:24mm~100mm
- 開放F値:F1.8(W)-F2.8(T)
- 質量:約304g(バッテリーおよびメモリーカード含む)

◆ なんでG7X Mark III
- 軽くてコンパクト、なのに高級
- 明るいレンズ、室内でも使いやすい
- マクロ(近距離撮影)にも強い!
- チルト液晶で自分撮りも可能なのでVlogに使いやすそう
- ライバル機?より安い
- 起動が速い
- 画質も好み、動画もいける万能選手

自分の場合インスタのグルメアカウトもやっている関係でここ最近は、料理写真を iPhoneでキレイに撮ろうと頑張っていました。もちろん、ミラーレスや一眼レフを持ち込めばキレイに撮れるのはわかっているのですが、大げさになってしまうし、せっかくの料理を目の前にしてバタバタするのは避けたいところです。そんなこともあって、起動が早くて明るいレンズで…などを考慮した結果、G7X Mark III を選びました。

◆ まずはご注意! 動画のAF問題
検討中にネット情報を漁っていると、このG7X Matk III に対してネガティブな意見が大半でした。そのほとんどは、動画撮影時のAFの遅さ。静止画撮影時には素早く合うピントが、動画撮影の時にはなんとももっさり。自分撮りから違う物へピントを合わせたいときに、長いときには10秒近くかかってしまうのです。
ところが、自分が購入を決める直前に本体のファームウェアアップデートにより、あらたに素早くAFを合わせるモードが追加され、この問題はほぼ解決しました。
例えば手前の料理をパンしながら撮影しつつ、外側へ振って店内の様子へ移動する、という動きもなんの問題もなくこなしてくれます。
なぜか、以前のもっさりAFバージョンのモードを残しているのは、動画であっちこっちにピント合わせると見ている方が酔っちゃうよ! というキヤノンからのメッセージ?なのかもしれません。
ちなみに「ほぼ」解決というのは瞳AFまで付いている、ライバルのあのカメラにはそれでもAF性能は敵わない…という点はあります。

◆ もう一つご注意! 動画撮影の制限
このカメラの動画撮影は以下に対応しています。
■ 動画撮影モード:
- 4K:3840×2160(29.97fps)
- フルHD:1920×1080(119.88fps/59.94fps/29.97fps)
- HD:1280×720(59.94fps)
ただし、4K は10分以上連続して撮影できません。続けて撮ろうとすると、もう一度動画撮影スタートボタンを押す必要があります。さらに、コンパクトデジカメの宿命でもありますが、熱のため4K撮影だと10分✗2セット くらいでそれ以降の4K撮影ができなくなってしまいます。ただ、そのようなときもフルHDに変更すると、何事もなかったように撮影できたりします。
その辺を理解した上で、少し長めの動画を撮るときはフルHDで。絶対にキレイに撮りたいというときは4Kで、と使い分ければ、今のところは問題ありません。

◆ モバイルバッテリーで十分! バッテリー問題
外部マイク端子の他、USB Type-C による充電にも対応しています(PD出力必須)。そのため、付属の充電器を使わずとも、モバイルバッテリーに繋ぐことで簡単に充電が可能です。わざわざ充電のためにバッテリーを本体から取り出す必要がないのは地味に便利です。

◆ 写真も動画もそつなくこなす優等生
このように、G7X Mark III は写真も動画もそつなくこなしてくれる優等生的なコンデジです。やや値段もお高めですが、自撮りが可能なチルトアップ液晶や外部マイク端子がついたコンデジは意外と少ないもの。そして、何より、カメラとしての存在感と高級感のあるデザインがキヤノンらしいところです。
次回は、さらに具体的な使い勝手についてレビューをしたいと思います。第1弾は、G7X MarkIII の特徴を中心に書かせていただきました。第2弾もお楽しみに!