AVIOT TE-BD21f と Noble FALCON 徹底比較(その1)

BD21f (左) と FALCON (右)

高音質で話題の AVIOT TE-BD21f と Noble FALCON の徹底比較第1弾は、開封からエージング15時間でどのくらい印象が変わるか。どのくらい使える音になっているか。そして、音の傾向は? という点だけ、つまり徹底的に音のみの印象をレビューしてみます。開封の儀や付属品レビューなどはすっ飛ばして、ひたすら音のレビューに努めます!

TE-BD21f 開封直後〜15時間エージング後

■ 取り出し直後

膜がかかったような音。
音の粒がしっかり存在しているのに遠慮気味に顔出す。届くものの、どこかスッキリしない物足りなさあり。

ただし、情報量は多く、膜が取れてはっきりすればすごい高音質になる予感。
装着の向きがわかりにくい。左右もわかりにくいし、出っ張りをどこに向けるのが正解かわかりにくい。

■ 15時間経過後

耳への装着方法、というか回転させる方向がわかりにくい。
本体に出っ張っている部分があるが、これを上に向けて耳に突っ込み、少し回転させると低音がメチャクチャ出るポイントがあること判明。

こうして聞くと、低音が出過ぎな気も。最初よりこもった感じもある。
ただし、迫力は増す。

また、純正のイヤピースは耳にねじ込む際にペチペチとシリコンがへこむ不快な音がする。ためしに付属の Spinfit のイヤピースに変えると音は出ないが、スカスカ。

純正イヤピースのLサイズが自分にはピッタリ。ただし、ペチペチ音が一番大きいかも。

Summer Walker & アッシャー の Come Thru のスネアがまだ遠慮しているが、ボーカルの艶っぽさ(生生しさ)が出てくる。でも、MISIA のアイノカタチ を Apple Music で聞くとつまらない。ソース音源の良さがはっきりわかる程度にエージングされているかも。

Amazon Music のUltra HD にある同曲に変えると少しゾクゾクできる。Apple Music に比べて、MISIAの声が明らかに艶っぽい。考えれば Summer Warker の方はEマーク付だった。(Apple Music の高音質曲にはマークが付いている)

ただ、Ultra HD の曲を聞いていてもまだオブラートに包んだようなもどかしさがある。ベール一枚、薄くなった気がするが直接触れないもどかしさがある。iPhone で音量をかなりあげないと音が大きくならない。全体的にボリュームはかなり上げて聞くことになりそう。iPhone のボリューム調整だとマックスにしても、もう少し音量を上げたいと思ってしまうことも。

マイケル・ジャクソンのビリー・ジーンでもサビのキレキレ感はあまりない。スピード感がないのかな。
ただ、情報量は本当にすごい。色んな音が確かに存在している。もっと飛び出してくればいいのだけどもっさり顔出す感じ。
スリラーの方が雰囲気あるかも。ちなみにこれもすべてUltra HD

Ultra つかない HD だけど、ビリー・アイリッシュ bad guy。ジャスティン・ビーバーも出てくる方。低音沈んでこない。ボーカル前に出てるこようとするけど迫力とか生々しさはない。ただ、色んな音がちゃんと聞こえてる。BGM的な使い方なら今でもいけど。でも本気で音楽を聴きたい気持ちにならない。ジャスティンの声の方が色っぽく聞こえるw

ただ文句を言っているけど、普通に考えれば、十分良い音。

三代目のCOSMOS。面倒なのでピリオド省略。音が痛い。高音が顔出すけど、これレコーディングの問題がはっきりわかってしまうのかな。正直、音楽として聞けたもんじゃない。Ultra HDなんだけど、にぎやかすぎてうるさいだけ。

同じく三代目のPoweder Snow。こちらはまだましだけど、エコーが人工的すぎに聞こえる。粗い部分が出ちゃうけど、日本の音を歌ってるイヤホンだからJPOP向けチューンできてるはずなんだけどな。

RYUSEI も安っぽい音。絶対、この手の音に合わないイヤホン。確かめるためにEXILEのTi Amo。やっぱり音が安っぽい。ダメだこりゃ。

スローバラードが合うかな?と思い、中森明菜のセカンド・ラブを聴いてみる。生生しさ少しあるけど、まだ音の綺麗さがないんだと気づく。FALCONはすでに音がキラキラしてきているが、こちらはもう少しゆっくりなのかな。BA2基も積んでいる贅沢仕様なんだけど、なんだか宝の持ち腐れ感。

4番バッターを並べすぎて、打線が繋がらず個性も生きなくなっているどこかのチームみたい。ただ、存在感がある音がもっと輝いてきてほしい。AACの限界なのかな。

とはいえ、まだエージング中。今後に期待。

Noble Audio FALCON 開封直後〜15時間エージング後

■ 取り出し直後

最初からキレキレ。尖すぎて高音がささる。低音も暴れているが、迫力があるわけではない。すべてが荒削りな音。ただしアタック感はすごい。音場も驚異的に広い。

ちなみにイヤピース合わせのため、付属の Sサイズを装着したら、スカスカの音になりびっくり(苦笑)

一瞬、イヤホンが壊れたかと思ったが、Mサイズに戻すといきなり高音質化け物に変身。Lサイズにすると密閉性は増して、さらに没入感が出たが、外すときにイヤピースが外れて耳に残りやすいため断念。Mサイズで使用することにする。

■ 15時間経過後

キレキレはそのまま、高音の荒々しさがおさまりキラキラ感が出てきた。低音は少し落ち着き、迫力はよりなくなったかも? 高音の綺麗さの方が目立つ。ただ、出てないわけではない

全体に小気味よく心地よい音。気持ちよく聞けそう。朝の通勤タイムに聞くとやる気が出そう。ポップスが似合う音。サンデーモーニングにも合いそう。

けだるいビリー・アイリッシュの bad guy。ドコドコ低音が気だるさを増す。ボーカル色っぽい。なにこれ、今まで聴いた中で最高の bad guy かも。

よく考えたら、まだ荒い高音があまりない曲だからかな。この曲に、今の状態でも FALCON 絶対合う。得意そう。後半の ドゥーン ドゥーンは響くよ。体中に重低音響く感じ。ウーハー動いてるかと思ったw

ホールジー You should be sad。リズムが心地よい。迫力もある。でもボーカル少し遠い。音に包み込まれる。

そこで少し元気な曲をと思い、ももクロのサンタさんをかけてみるw
スピード感すごい。別に好きなでも何でもない曲だけど、ついリズムとってしまう。
元気さ、迫力さ、賑やかさ、音楽が楽しい!って感じる味付けなんだろな。

ちょっと聴いて思った。なんじゃこれ。高音キラキラ、低音ズンドコ。少し高音ささるけど、それはももクロが悪いかもw ちなみに Apple Watch から aptX で繋いでいる。そのせいでスピード感すごいのかな。明日は iPhone 経由だった BD21f と変えてみるかな。

続いてスローバラードにしたくて、三代目の Powder Snow に。知ってる Powder Snow と明らかに違う。おなじみの音より中低音の厚み、音場の広さが桁違い。別の曲に聞こえるとは言わないけど、別バージョンくらい違う印象。深みがある。ボーカルが少し引っ込んで聞こえるが、音場が広すぎるから少し遠くで歌ってるように聞こえる。

ただ、ボーカルの伸びはすごい。この曲、本気ファルセットが一回だけ(よくカラオケで歌うからよく知ってる)、笑っているけど〜 の「ど〜」 がか細い。切ない。

まだ、高音の落ち着きがないからなのか、音場広すぎだからか、ボーカルに没入できないけど、全体の音としては面白い。続けてスノードームも聴いてしまったけど、サビが…

切ない。男性ボーカルでゾクゾクするの久しぶりかもw

続けてJUJUのやさしさで溢れるように。ベタなの聴いてみたくなるイヤホン。こちらもボーカル少し遠い。でも想いが伝わる音。ボーカルが歌い上げれば上げるほど気持ちが伝わるイヤホン。

ただ楽器の音が目立ち過ぎなのかな。存在ありすぎ。個性出過ぎ。でも面白さや気持ちが伝わる。作り手の必死さ、歌い上げている想いが伝わる。

ノリノリの曲は思わず体を揺すりたくなる衝動にかられる。音を楽しむってこういうことなんだなって改めて教えてくれるイヤホン。褒めすぎかな。

でも、まだ荒々しいとこはあるよ。高音も少し刺さる。キラキラしているけど、あともう少し。 そして低音ももうちょいで良いから沈んで落ち着いて欲しいかな〜にしてもエージング半ばにして語りすぎかな。

15時間経過して言えることは…

いまのところ FALCON の圧勝。高音、低音、音場、すべて圧勝。ただ、ボーカルが少し遠い、でもこんなものかな。そういう意味では BD21f の方もボーカルの近さと情報量では勝ってる。

全体的に最初の印象、FALCONのトゲトゲしいほどの荒々しさ。BD21f の音はいっぱいあるけど、みんな遠慮してる感、どちらとも15時間で改善してきたけど、印象は変わらない。

その上で音楽として楽しめるのは現時点では FALCON の圧勝。今なら文句なしに FALCONを使って聴きたくなる。平井堅のPOP STAR とか思わず踊りそうになるよw

一方、BD21f はまだエージングで化ける余地あり。遠慮してるベールの奥が見えそうで見えないじれったさがある。表に出てきたら、圧倒的な情報量ですごいことになりそうなのになんだか惜しい。

その他、気になったのは、どちらも物体の重量という意味ですごく軽いんだけど、FALCON はプラスチッキーなのでやはり安っぽい。ペラペラしている感じがあって高級感がないけど、そこから出てくる音がびっくり。これ、ガワをしっかり作れば10倍の値段がついてても不思議ではない凄さあるけど、大人の日常使いのイヤホンとしては少し物足りないかも。所有欲は満たされない。でも音は今の時点ですでに最高。BD21f のガワでこの音ならすげ〜〜ってなりそう。

FACON が惜しいのは物としての魅力がもう一つなところ。中身はいいんだけど、コンビニ弁当の容器でミシュラン3つ星弁当作りましたなイメージ。そんなんで伝わるかな。

でも、このままエージングしたら、どっちも楽しみ。特に BD21f  の方に明日は期待。30時間いくか微妙だけど、頑張ってエージングするよ。普通にも聴くよ!

と、ここまでレビューしてきてなんか聴いてた曲が古いの多いなと気付いた。

明日は髭男とかリトグリとかもう少し新しい目の試してみよう。将暉じゃない方のスダも聴いてみよう。あとこの印象、Apple Watch (aptX) と iPhone (aac, Amazon HD)の違いもあるからかもなので、明日は入れ替えてみよう!


※ 音の聞こえ方や捉え方は人それぞれ違います。あくまでのあいらぼ視点(聴点?)です。
※ 開封の儀や付属レビューなどは多数出回ってますのでカット。音のレビューに特化しました。

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